191220⑫「太陽活動の活発期と低迷期」
過去数千年間の気候を変化させた要因の一つである太陽活動の活発期と低迷期を取り上げる。
「17世紀に太陽黒点が無かった」→太陽活動の衰え→地球の寒冷化
英国の天文学者マウンダは、この事を観測して報告したが無視された。この現象は「マウンダ-極小期」と呼ばれる。1970年代に米国の太陽物理学者ジャック・エディは、樹木の年輪に着目したこの
報告を評価し、黒点数の減少は太陽の活動の衰えを示し、地球の気候に影響を及ぼすと結論した。
・黒点は温度が低いので黒く見える。黒点の周囲には、白斑(プラ-ジュ)という高温の部分が
出来る。この為黒点が多いほど、太陽活動が活発であることを示す。
・この時期の気象現象が観測、記録されている。
テムズ河の氷結
「太陽活動の周期」
11年周期説、22年周期説・・・・
(過去4500年の太陽活動の特徴を見ると、次の四つに分類される)
〇ホメロスの極小期 BC850~550年 寒冷期
・寒冷期で塩の生産地のザルツブルグが、氷河の前進で生産停止
・弥生時代の開始がこの時期に当たっていたが、気象学の進展でBC8世紀→BC10世紀
・世界各地で寒冷化を避けて、民族移動が始まった。
・キリスト教、イスラム教、仏教の誕生。人の困窮を救うために。
〇ロ-マン温暖期 BC250~AC400年
・パクスロマ-ナといい、ロ-マの繁栄の時期。ロ-マのガリア進出。
・シルクロ-ドの繁栄
・ギリシア・ロ-マの飲料であったワインの北ヨ-ロッパでの生産開始 気候温暖化による。
〇中世温暖期 950~1250年
〇スペラ-極小期 1420~1530年
〇マウンダ-極小期 1645~1715年
エピソ-ドを一つ。名器ストラディバリウス。イタリアのストラディバリ親子三人が作った弦楽器。
現存は600挺が現存。バイオリン520本、ビオラ 20本、チェロ 60本。
(なぜ良く響くのか)
この時期の気象で説明されている。小さな氷河期であった。技術、材質、塗料、設計などでは説明できない。この時期の寒冷によるトウヒの成長が、年輪を狭くして、材質を密にした。
「コメント」
太陽活動の細かな説明は、理解困難。太陽黒点が多くなると、太陽活動が活発になり、地球温暖化は分かった。