170407①「私たちはどんな物質からできているか」
「大きいものと小さいもの」
宇宙は大きいものと言われる。我々は宇宙より大きいものは知らない。それに比べると人間は小さいが、人間より小さいものも沢山ある。例えば腸内フロ-ラ菌、腸内に600兆個いるという。
今日は大きい世界から、小さい世界へと視点を移していく。人類は大きいものから小さいものへと関心を移していった歴史である。
宇宙→星→地球→錬金術(エセ科学)→原子、分子→素粒子
ものと言うのは何だろう。ものは何からできているのだろう。これを考えているのが物理学。
宇宙物理学、素粒子物理学。素粒子と言うのは物質を作っている基本中の基本である。
・ビッグバン Big bang 宇宙の始まりに起こったとされる大爆発
この大爆発から宇宙は始まったとされるが、それは実際には原子・陽子などより小さいものから始まった。故に宇宙の成り立ちを:研究する宇宙物理学は素粒子の知識が無いと出来ない。一番大きい宇宙と一番小さい素粒子を研究するのはある意味同じことでもある。⇒素粒子の研究
研究の際には、それを数値化しなければならない、この為の表し方を話す。
物理はものを測るのが研究のスタ-トである。
「数字の表し方」
科学の世界では基本単位と言うのがある。基本的にはMであるが、これでは桁数が大きくなり
すぎて不便。よって色々な工夫がなされた。
・宇宙の距離を表すものに光年と言うのがある。
光年→光が1年間に進む距離 9兆4600km ex 北極星は443光年
パーセク→3.26光年
・「乗」を使う 累乗で表すことで大きな数字も小さな数字もコンパクトに表すことが出来る
1000→10³ 0.001→10⁻3
「Powers of Ten」
1968年に作られた教育映画、および書籍の名前である。
タイトルのPowersとは「力」の意味ではなく「冪乗」「累乗」という意味であり、「10の力」ではなく「10の冪(10n)」という意味である。
公園に寝転がっているピクニック中の男性の姿を真上からとらえている映像から始まる。正方形に区切られた映像は縦・横が1m×1mの範囲を見せている。次にカメラが上空へ上がっていき、その
範囲は10m×10mとなる。次にはカメラはさらに上空から100m×100mの範囲をとらえる。このようにしてその範囲を拡大していき、ついには宇宙の果てともいうべきところまで後退する。今度は元の1m×1mの世界へ戻り、逆方向……つまりカメラが人物に寄っていく。更に0.1m(10cm)×0.1mの世界へ。さらにどんどんミクロの世界へ突入していき、最終的には陽子や中性子の世界にまで入って
いく。当時は素粒子の考え方は無かったのでここまで。教育映画として非常に評価を受け、日本
国内でも学校教育で使われた。
この様に大きい世界と小さい世界を知るためにとてもいい教育的作品である。読むことをお勧め
する。
「大きさを表す例え話」
去年の「子供科学電話相談」で次のような小学生からの質問があった。
「原子の大きさはどれくらいですか」こういう時には、例え話が分かり易い。
・原子を野球ポ-ルの大きさとしたら、野球ポ-ルは地球の大きさとなる。
・地球・太陽・月の大きさの比較 地球をピンポン球の大きさとしたら
地球(ピンポン球):太陽(直径4mの球):月(パチンコ玉)
「光の速さ」
30万km/秒→地球を7周半 故に太陽の光が地球に届くには8分30秒
「ミクロとマクロ」
物理の世界では、陽子・中性子・電子・素粒子などを扱うのをミクロと言い、素粒子物理学ともいう。
宇宙とか太陽系銀河、天の川銀河を扱うのをマクロと言い、宇宙物理学とも言う。私達が実感して
いるのはマクロの世界であり、ミクロは眼で見ることは出来ない。
宇宙の始まりの例で話した通り、いずれも素粒子で繋がり究極は同じであることが多い。
これを今回は理解してほしい。
「コメント」
個々の話は良く分かったが、全体として何を言いたかったかはもう一つ判然としない。スタ-トなのでまず物理学とはという事を、素人に理解させようと苦心している段階だろうか。
高校までしか物理は勉強していないが、当時はいつも何かしら計算させられていたという記憶。何か数学と余り
変わらない。しかし当時の印象では、宇宙とか、ミクロの世界の講義は無かった。これがあれば興味と関心を
持つ人も多かったのでは。勉強してない奴の独り言。