190716③ナポレオン誕生250年『危機の諸相と「公論」の活性化』」
フランス革命直前の状況を四つのポイントを中心に話す。
〇グロ-バル化する大西洋経済圏の変化への、王政による対応は成功しなかった。
特殊な共同体(商人、職人いわゆるギルド体制)、特権身分層(貴族、聖職者)などへの改革は、
抵抗と王政自らの権力基盤を揺るがすことになった。
〇ルイ16世及びその宮廷の首尾一貫しない政策
パリ高等法院の変革の挫折、ネッケル起用による窮乏していた財政改革の失敗(緊縮財政に対
する王族、富裕層の反対
〇行政改革の中途半端さ
〇啓蒙思想の拡がり 公論の活性化
ディドロ、ダランベ-ル、モンテスキュ-、ヴォルテ-ル、ルソ-らを中心とした合理主義的、懐疑論
的、唯物論的思想。国家社会の有るべき姿を議論した。
この時代は社会的、政治的、経済的危機の状態にあり、更に革命前年は食糧危機の時代であった。
更に王権の不安定、先進工業国の英国製品の流入で、様々な危機が輻輳していた。
1989年、これらの解決の為に従来休止していた「三部会」のを再開。結局的には、誰も予想もしなかったが、これが革命の切っ掛けとなっていく。
「三部会」
フランス中世以来の身分制議会。僧侶・貴族・平民の三身分の代表からなる。
「コメント」
財政危機・社会状況の不安定・外交関係の不安定状況の下に、不注意な指導者の存在もあって、劇的な変化をする。まさにフランス革命である。