歴史再発見「元号文化の歩み」 京都産業大学名誉教授…所 功
181204⑩「明治維新と改元」 一世一元の実現
明治というのは年号文化では画期的な時代である。江戸時代から一世一元が良いという意見は
あったが、それが実質的に法律の下で実施されたのが明治時代以降である。
(江戸時代の一世一元論者)
・中井竹山 江戸中期の儒学者 懐徳堂(大阪商人が作った塾の筆頭)
天明8年 松平定信の諮問に答えて「草茅危言」を提出。この年は御所の大火、天明の大飢饉
明・清が実施している一世一元を提唱する
・藤田幽谷 江戸後期の儒学者 藤田東湖は父。
清では皇帝崩御の翌年に改元し、一世一代である。日本もそうすべしと主張。
(明治維新よりの一世一元実現) 岩倉具視
本件に影響力を持ったのが、公家出身の岩倉具視。状況判断が的確で、先が見えた人。
古代から続く朝廷公家の改元論を下級公家故に拘らず、明治改元に次のように意見具申。
・一世一元が望ましい 今までの改元は煩多である 今迄は在位中の改元回数の多さ・手続きが
煩瑣
・2~3の元号案から天皇が決めるべし
(明治改元の手続き)
・慶応4年(1868年) 松平慶永(春嶽)は、学者に諮問し新年号案を天皇に奏上し、天皇がくじを
引いて決定。
・出典 五経の一つ「易経」→聖人南面して明に向かい治む
「コメント」
元号に関係ない話が長すぎる。このテーマで元々カルチャ-で週一にしても3月は長すぎる。
薄めないと持たないであろうことは想像できるが。しかし知らない話があちこち出てくるので面白くはある。