詩歌を楽しむ「サイモンとガ-ファンクルの歌を楽しむ」
上智大学教授 飯野 友幸
② 131011 最初のヒット曲、「サウンド・オブ・サイレンス」
Sound of Silence 最初のヒット曲について話す。彼らのプロデューサーがギタ-だけから電気楽器を入れたポップ調に編曲したら全米で大ヒット。フォ-クロックのデュオとして。売れたのはロック調に編曲したからではなく、詩も曲も良かったから。
Hello darkness, my old friend ハロ-暗闇くん。私の親友、また話をしに来たよ。
I've come to talk with you again
Because a vision softly creeping そしてそっと忍び寄ってきた幻が寝ている間に
Left its seeds while I was sleeping 種を残していった。
And the vision that was planted in my brain 僕の頭の中に植えられたまぼろしはまだ残っている。
Still remains
Within the sound of silence 沈黙の音の中に。
In restless dreams I walked alone 落ち着きのない夢の中、僕は一人で歩いていた。
Narrow streets of cobblestone
'Neath the halo of a street lamp それは狭い石畳の通りを。
I turn my collar to the cold and damp 街灯がボッと輪のように光る下で、冷たく湿った寒さに僕は襟を立てた。
When my eyes were stabbed ネオンの明かりのきらめきに目を刺された。
by the flash of a neon light
That split the night その光は夜を引裂き、沈黙の音に触れた。
And touched the sound of silence
And in the naked light I saw そしてぎらつく光の中で僕は見た。
Ten thousand people maybe more 一万人もの人、もっとかもしれない人。
People talking without speaking 彼らはしゃべるけど、きちんと語ってはいない。
People hearing without listening 彼らは聞くけれど、しっかり聞いていない。
People writing songs that voices never shared 彼らは歌を書くけれど他の人に歌えはしない。
No one dared
Disturb the sound of silence
"Fools," said I, "you do not know 愚か者どもと僕は言った。君たちには
わからない んだ、沈黙はガンのように
Silence like a cancer grows 増殖するということを。
Hear my words that I might teach you 君たちは早く僕の言うことを聞け。
Take my arms that I might reach you" 君たちに伸ばした私の手を取れ。
But my words like silent raindrops fell しかし僕の言葉は沈黙の雨つぶのように
落ちて沈黙の井戸の中でこだました。
And echoed in the wells of silence
And the people bowed and prayed そして人々は頭を垂れて祈ったが、それは
To the neon god they made 自分たちが作ったネオンの神に向かってだった。
And the sign flashed out its warning そしてネオンサインは光って文字らしくなった。
In the words that it was forming And the sign said その文字は言った。
"The words of the prophets are written 預言者の言葉は地下鉄の壁と共同住宅の
廊下に書かれている。
on the subway walls And tenement halls
And whispered in the sound of silence そして沈黙の音の中で囁くのであった。